シクラメンの世界
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良いシクラメンの選び方育て方花が咲き終わった後の管理方法




良いシクラメンの選び方
シクラメンは多くの品種が育成されており、いずれの品種も特徴があり、飾る場所や飾り方使い道により選び方も変わってきます。しかし、いずれにしても購入の際は、以下の点に注意するとよいでしょう。





【葉の数が多すぎずしっかりしたもの】
葉の数と花の数は比例しています。葉の枚数が鉢の大きさに対して、多すぎると花が咲ききらないことがあります。鉢の大きさに対して適度な葉の数のものがいいのですが、判断が難しいときは小売店の方に相談してみましょう。また、葉色が濃く、葉の大きさのそろっているものがよいのです。
【蕾の数が適当なもの】
一般にシクラメンは蕾が多い方が、長く楽しめるが、鉢の大きさに対して蕾の数が多すぎると、花が咲ききらない事もあります。鉢の大きさに対して適度な数の蕾がついているものが理想ですが、判断は難しいです。こちらも小売店の方に相談してみましょう。
【病害虫に犯されていないもの】
一見立派に見えるシクラメンでも、株元に灰色のカビがついていたり、花弁に斑点の様なシミのついているものは避けるべきです。また、花弁が奇形になっていたり、白くすれた状態のものはホコリダニやスリップスなどの害虫に犯されており、次から咲く花も同様の症状となることが多いので、注意が必要です。
【売り場の環境に注意すること】
小売店で寒風に長くさらされているものは、購入後、葉の傷みが出たり、花が咲かなくなることが多いです。また、売店の温室で長く飾られたり、光線の少ない温室に置かれているものは、花が多く咲き葉色がよくても花梗や葉柄が伸びて軟弱になっているため、購入後早くだめになりやすいです。



購入後の管理方法
【置き場所】
なるべく日当たりのよい場所に置くことが理想です。やむを得ず日当たりの悪い場所で飾る場合は、2〜3日に1回は日光浴をさせないと、続いて花が咲かなくなります。毎日多少でも日の当たる場合は、特別光の当たる場所に置かなくても十分に花が咲き続けます。
シクラメンの生育適温は、昼間は20℃前後、夜間は12〜15℃ですが、2〜3℃に下がっても十分に耐えることが出来ます。温度が高すぎる場合はかえって花の寿命が短くなるので、涼しい部屋に置くのがよいでしょう。
【水やり】
鉢土の表面が乾いたら一度にたっぷり与えることが原則です。しかし、鉢底に皿がついていたり鉢そのものの底に水が溜まるような鉢の場合は底面給水用のものですから、鉢皿に水を2/3位入れておきます。受け皿の水が完全になくなり、鉢土が乾いてしまうとと底から水を吸収しなくなりますから、この場合は鉢ごとバケツに入れて十分給水させてから、もとのように、鉢皿に水をためる管理法に戻すのがよいでしょう。
【花がら摘み】
咲き終わった花や、痛んで黄色くなった葉は、株元から抜き取ります。そのまま放任しておくと、病気の発生の原因となるので、その都度取り除きます。
【肥料】
購入時のシクラメンは、生産者の段階で十分に肥料が与えてあるため、当座は必要ありませんが、肥料切れになると花が小さくなったり蕾が最後まで咲ききらないので、1000倍位の液肥をかん水がわりに10日に1度与えるか、または、受け皿に1000倍位の液肥を補給することが大切です。肥料が多いとかえって障害が出るのでやりすぎないようにして下さい。



花が咲き終わった後の管理方法
花が咲き終わった後、また花を咲かせる方法は次の二つがあります。

【1】花が咲き終わった後、夏は休眠させ、秋からまた葉が出るような管理をし、春に花を咲かせる方法
【2】花が咲き終わっても休眠させずに生育させ、秋の終わり頃から花を咲かせる方法

【1】の方法は、花が咲き終わったら徐々に水を少なくしていきます。温度が上がってくると葉が銀杏の紅葉のような黄色になって枯れ、やがて球根だけになります。このような状態になったら日陰の温度の低い場所に置き夏を過ごします。球根になったら球根が縮まない程度の湿度が必要ですが、水分が多すぎても球根が腐ってしまいます。
管理のポイントは花が終わった後の水の減らし方と、球根になった後の水分管理です。夏の管理に成功すれば、秋になって温度が下がると球根から葉が出始めます。葉が出始めたら日の当たる場所に移して徐々に水分を多くし、肥料も与えるようにします。

【2】の方法は花が咲き終わった後水と肥料を与え続けます。適切な肥料を与えると新しい葉が出始めます。少しずつ新しい葉が出続けるように管理します。夏になると古い葉は黄色くなって枯れ、新しい葉だけになります。このとき葉の元には蕾も出来ています。夏は日陰の温度に低い場所で管理します。夏から秋の初めに出来た蕾は秋の終わりから暮れにかけて咲き始めます。
この方法のポイントは肥料の与え方です。肥料が多すぎると病気になってしまいますし、少なすぎると休眠してしまいます。難しいかもしれませんが、挑戦してみてください。